日本医療器材工業会について
会長あいさつ

私たち「日本医療器材工業会」(医器工)は2000年11月17日に日本医療器材協会と日本人工臓器工業協会が合併して設立されました。本会は、国内外の医療機器等の開発・普及を促進し、会員の事業活動並びに資質の向上を図り、もって医療の健全な発展に寄与することを目的とし、現在、会員数は270社を超え、会員の国内出荷額は約1.3兆円の規模を有しています。
21世紀も10年が経過し、めざましい科学技術の発達を背景に、画期的な医療機器が次々と開発され、医療機器の時代は新たなステージに入ってきました。IT技術や遺伝子技術など、複数の要素技術との組み合わせや医薬品との融合によって日々、医療機器のイノベーションが生み出されようとしています。
しかし、このような医療機器の本格的な進歩は、この30~40年間の出来事に過ぎません。医療機器の歴史はまだ浅く、ましてや注目されるようになったのは、この数年のことです。虚血性心疾患治療に使われる薬剤溶出ステントや、再生医療、分子診断・遺伝子診断などがその一例ですが、新たな医療機器の出現は、早期診断や低侵襲治療を実現することで入院期間の短縮化や医療費の効率化へ大きく貢献し、疾病によってはいまや治療の主役となりつつあります。
医療機器と医薬品は疾病の診断・治療に使われるという点で、その目指すところは同じですが、本質的に異なる点も多くあります。医療機器はその数約30万品目あるといわれています。医薬品の約1万7千品目と比べて、きわめて多種多様です。また、医療機器は使い方や操作方法によって、効果や安全性に大きく影響するという点でも医薬品とは異なる特性を持っています。さらに医療機器は、改善改良の積み重ねで常に進化するものです。このような医療機器特有の性質に対する理解と配慮が強く望まれます。
医療の中心にいるのが、患者さんであることはいつの時代も変わりません。これまでは「治す」ことが最優先でしたが、これからは「いかに治すか」が問われる時代です。限りなく傷が小さく、痛みが少なく、美しく、早く、安く、そして何よりも安全に治すことに医療の関心は移りつつあります。これからの医療機器は、人にやさしい医療の実現を目指し、いかに患者さんのQOL向上に貢献できるかが課題となります。
私たち「日本医療器材工業会」(医器工)は、国民の医療に対する大きな期待や要望を踏まえつつ、今後とも医療の発展に努力してまいります。皆さまのご支援とご協力をお願い申し上げます。
日本医療器材工業会会長
和地 孝
